パソコンを買ったらセキュリティソフトをインストールするのが当たり前と思っていませんか?
確かにちょっと前までは、「マカフィー」や「ノートン」、「トレンドマイクロ」など、量販店に大量に山積みしてあるものから選んでインストールする(もしくはプレインストール版を購入)のが当たり前でした。
今思えば、何を基準に購入すれば良いのかわからず適当に買ってましたね💦
この記事を読めば、セキュリティソフトを買わなくてもよい理由がわかります。
性能評価を行う第三者機関
量販店でも、売れ行きランキングの表示はあっても、性能を判別できるような掲示はほとんど見かけません。
ですが、第三者機関によって評価する仕組みは存在します。
独立した評価機関がセキュリティソフトの性能を客観的に評価し、その結果が公開されています。
評価機関
AV-TEST
評価機関の中でも有名な機関であり、ドイツにある機関です。
評価は各項目6点満点で優秀なソフトには”TOP PRODUCT”マークが付与されます。
AV-Comparatives
AV-TESTと同じぐらい知名度の高い機関です。オーストリアに拠点を置きます。
評価結果は公式サイトより閲覧できます。
Virus Bulletin
Virus Bulletinは、英国オックスフォードシャーに本社を置き、社内およびヨーロッパ全域でリモートワークを行っています。
毎年開催される国際的なVirus Bulletinカンファレンスは、その年のITセキュリティ・イベントとして多くの人に知られています。
MRG-Effitas
MRG Effitas は、独立系ITセキュリティ有効性テスト、リサーチ、および専門知識の世界的リーダーです。
戦略は、WAFやNextGenテストなど、将来のトレンドや課題を予測し、計画する独自の技術力を備え、この分野で最も将来を見据えた研究機関となっています。
最も性能がいいセキュリティソフトは?
では、どのセキュリティソフトが高性能なのかを調べます。
主な検証項目
- ブロック率
- 誤認識率
- 負荷
ブロック率:その名のとおりウィルスをブロックした比率のことで、高ければ〇
誤認識率:必要なファイルを誤ってウィルスと認識してしまった比率です。もちろん低いほうが〇
負荷:ウィルスソフトがパソコンに与える負荷のことで、低いほうが〇
テスト結果
AV-Comparativesで評価された結果を確認してみましょう。
データの見方
棒グラフの最上部(赤色)は『ウィルスの進入を許した比率』を示しています。
棒グラフの中央部(グレー色)は『ウィルスの進入をブロックできた比率』を示しています。
オレンジ色の折れ線グラフは『誤認識数』を示しています。
『Real-World-Protection-Test』
Microsoftの結果に着目します。(理由は後述)
- ブロック率:98.8%
- ウィルスの進入を許した比率:1.2%
- 誤認識:3
『Malware-Protection-Test』
これも、Microsoftの結果に着目します。
- ブロック率:99.95%
- ウィルスの進入を許した比率:0.05%
- 誤認識:5
『Performance-Test』
最後もMicrosoftに着目します。
- 負荷:18.6ポイント
上記結果より、「Microsoft」はブロック率と誤認識については性能が高く、パソコンに与える負荷は若干高い(悪い)と言えます。
Windows defenderとは?
前述したセキュリティソフトの「テスト結果」ではMicrosoftに着目しました。
その理由は? そのソフトがパソコン(Windows8以降)に標準インストールされている『Windows defender』だからです。
つまり、何も意識しなくても、ちゃんと機能しています。
Microsoft Defender(Windows Defender)とはマイクロソフト社が開発・提供しているセキュリティソフトです。Windows 8以降のOSに標準でインストールされており無料で使う事ができます。
マイクロソフト社はWindows VistaからWindowsに対し無料のセキュリティソフトを「Microsoft Security Essentials」という名称でプリインストールしていました。それがWindows Defenderという名称に変更されたのはWindows 8からです。さらにその後、2019年3月からMac版の提供も始め、現在のMicrosoft Defenderにブランド名を統一しています。
セキュリティソフトを標準で提供するようになった背景として、パソコンの使用者の多くがセキュリティソフトを導入していないという事情がありました。そのためプリインストールという形でMicrosoft Defender(Windows Defender)を提供することになりました。
出典:サイバーセキュリティ.com > Microsoft Defender(Windows Defender)とは?設定方法など徹底解説
何を買えばいい?
Windows 10からは購入不要
Windows Defenderがインストールされていれば、あえて購入する必要はありません。
但し、Windows Defenderのセキュリティレベルが上がったのはWindows 10以降です。セキュリティソフトを購入する必要がなくなったのは最近の話しなので注意しましょう。
『標準搭載のセキュリティソフトで大丈夫?』は本当?
とは言っても、ネット上では『標準搭載のセキュリティソフトで大丈夫?』という謳い文句でセキュリティソフトの購入を勧める記事が氾濫しています。
なぜか? 理由は単純です。アフィリエイトプログラムの成果報酬が高いからです。
騙されないようにしましょう。
新品パソコンのプレインストール版は?
新品で購入するパソコンには、有名なセキュリティソフトがプレインストールされている場合が多いです。
購入時は無料ですが、一定期間経過後は有料になる「あれ」です。
パソコンと相性がいいからではないですか?
違います。
有料契約が成立すると売上げの一部がパソコンメーカーへキックバックされるから。というだけです。
そのセキュリティソフトに強い思い入れが無い限り、アンインストールして構いません。
まとめ
セキュリティソフトは、WindowsパソコンであればOSとセットになっている「Windows Defender」で十分です。
しかしながら、、
そもそも、Windowsという化け物OSを独占販売している会社(マイクロソフト)が、セキュリティソフトの市場も独占することになるので好ましくないのでは?という「わだかまり」を持つ方もいるかと思います。
OSにまつわる話はこちらの記事をおすすめします↓
セキュリティソフトの本質を理解し、かつ上記の考えから、あえてセキュリティソフトを購入するというのはありかもしれません。その場合、「Windows Defender」は自ら自動的に眠ってくれる(動作しない)ようなので安心してください。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。