【起業者必見】合同会社と株式会社の比較:起業前に知っておきたい違いとメリット

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「60歳からの仕事」を想定したシニア起業は「生きる希望」を持つことでもあります。

なぜなら「頑張る」ことの動機付けが明確になるからです。

但し、「がむしゃら」にやればいいというものでもありません。

マイペースに「ゆるっと」起業することが大事なんだと思います。とにかく無理しないことです。

そのためにも、合同会社の特長を理解しておくことは重要です。

無駄な出費を極力無くし、賢く起業する。そのための合同会社です。

では、その特長について見ていきましょう。

スモールビジネスの代表的法人格「合同会社」

合同会社設立件数の推移

年度設立件数
平成21年度 5,771
平成22年度 7,153
平成23年度 9,130
平成24年度 10,889
平成25年度 14,581
平成26年度 19,808
平成27年度 22,223
平成28年度 23,340
平成29年度26,814
平成30年度28,849
令和1年度30,424
令和2年度33,287

合同会社の設立件数は急増しており、令和1年度以降は、年間3万件以上の合同会社が設立されています。今後もこの傾向は続くことが予想されています。

設立件数が増えてる理由

まずは、知名度の上昇が上げられるでしょう。会社法が施行された当時は、合同会社の存在を知っている人はごくわずかでした。

名刺に「合同会社代表社員」という記載があっても、合同された会社の社員の代表の方ですか?と、間違った認識をされてしまうという、嘘のような本当の話もあったぐらいです。

十数年以上経った現在では、そのような間違った認識をされる話は聞かなくなりましたが、ひとえに合同会社が社会に認知され、市民権を獲得したからといえるでしょう。

簡単な手続きで設立できる

株式会社と比較すると、設立するときの手間がかなり簡素化されています。

具体的には、定款に記載する内容が少なくて済み、公証役場での定款認証が不要という大きなメリットがあります。

設立費用もかなり定額に抑えることができ、手続きを行う役所も管轄の法務局に限られるため、手間をかけずに短期間で設立することが可能です。

合同会社の特徴

人ありき

従来の会社は、出資した資金を元手にしてビジネスを展開するスタイルが中心でした。なぜかというと、あらかじめ資材や機材を購入したり、仕入れが必要となるビジネスが多かったためです。

これに対して、最近は、コンサルティングやインターネット事業など、最初に大きな資本を投資しなくてもできる事業が増えてきました。これらの事業は、個人の営業力やノウハウがあればビジネスが成立します。つまり、「人ありき」のビジネススタイルといえます。

このような場合に適している会社形態が「合同会社」なのです。

株式会社とおなじ有限責任

株式会社の持ち主が「株主」なのに対して、合同会社の持ち主は「出資者=経営者」が基本です。

合同会社は、原則として、出資者と経営者が明確に分かれることはありません。

以前も、出資と経営が一致する会社形態として「合名会社」「合資会社」などがありましたが、これらは、「無限責任社員」といって、原則として会社の負債や損害をすべて負うことになります。

合同会社は、出資と経営は一致していますが、出資した分だけの責任を負えばよいという「有限責任」になっていること特徴です。

社員主導の経営

機関設計や意思決定が自由で簡単であるという点も合同会社の特徴です。

基本的には、すべての意思決定は社員全員の一致で行うことが可能です。例えば、出資比率に関係なく利益を分けることもできます。

株式会社のように、株主総会や取締役会を設置して意思決定をしたり、出資した株数に応じて発言力や配当が変わるのと対照的です。

まことちゃん
まことちゃん

合同会社は、スモールビジネスと相性がいいと言えます。

デメリット

合同会社自体の歴史がまだ浅いため、知名度や信用度という点では、株式会社に比べて劣ることは否めません。

少ないコストと少ない手続き

設立費用

合同会社の設立費用は、必ずかかる費用の「登録免許税」6万円があります。

定款を作成したときの印紙税となる収入印紙代4万円がありますが、電子定款でオンライン申請を行えば、この収入印紙代4万円は不要です。

オンライン登記についてはこちらをご参考に↓

項目合同会社株式会社一般社団法人
定款認証費用認証不要約52,000円約52,000円
登録免許税60,000円150,000円60,000円
設立費用比較表

株式会社は、電子定款で登録するとしても、最低202,000円は必要になりますが、合同会社は6万円で済みます。

手続きが圧倒的に少ない

設立費用の比較

株式会社と比較して、定款に記載する必要事項が少なく、定款認証が不要であることにより、登記完了までの期間も約半分で済みます。

あの企業も実は合同会社

iPhoneを販売しているAppleは、日本では合同会社(Apple Japan合同会社)です。

あの、Amazonも、2016年5月に株式会社から合同会社(アマゾンジャパン合同会社)に組織変更しています。

合同会社を選択している日本の有名企業も多いです。

会社名事業概要
Apple Japan合同会社Appleの日本法人
合同会社西友大手スパーマーケット
アマゾンジャパン合同会社Amazonの日本法人
乃木坂46合同会社マネージメント会社
ワーナーブラザースジャパン合同会社映画配信
フジテレビラボLLC合同会社動画配信
P&Gプレステージ合同会社化粧品
日本国内の主な合同会社

合同会社が向いているケース

ひとり起業

合同会社は、会社として身動きが取りやすいことは前述したとおりですが、社員がひとりの場合は、実質自由に決められるようになります。定款の内容も株式会社に比べると質も量も少なく済むためコストもかかりません。個人事業並みに小回りが利くのが合同会社です。

副業したい

最近は、本業とは別に副業で好きなことをやっていきたい。という副業のニーズが高まっています。しかし、副業に付き物なのが、会社が副業を禁止にしている場合において、事業所得が増えることで住民税の金額で会社に副業がバレてしまうケースです。

このようなときに、合同会社をつくるという選択肢が出てきます。自分自身は社員にならずに、配偶者や親しい親族に社員になってもらう方法です。

早く会社を作りたい

合同会社設立の手続きに要する期間は、約1週間~2週間です。株式会社や一般社団法人が3週間~4週間かかることを考えると、断然に早く会社を作ることができます。

節税対策

節税対策として、個人事業主から法人成りするケースでは、合同会社を選択するメリットは多いと言えます。また、経営だけではなく、投資のために法人を設立するケースも増えており、この場合も節税目的という観点から、リーズナブルな合同会社がお勧めの法人形態となります。

法人格がほしい

得意先から求められるケース(法人としか取引しない)や、イベント参加の条件を満たすために法人化するケースもあり得るでしょう。こういう場合も合同会社は選択肢に入ってくると考えられます。

まとめ

起業するとなると、面倒な手続きと、多額の費用が必要になると思い込んでいませんでしたか?

平成18年の新会社法施行によって、合同会社は新しい法人の選択肢として世の中に生まれました。

合同会社は、株式会社と比べて、さまざまな活用方法があります。ひとり起業から大企業による合弁会社まで、あるいは、節税や副業目的など、もっとも使い勝手のよい法人であるといえます。

つまり、ひとりで始められるような「スモールビジネス」には、ピッタリの法人といえるでしょう。

まことちゃん
まことちゃん

最後まで読んで頂き、ありがとうございました!

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