定年が身近に迫ってきている50歳代で、稼ぎはそこそこあれば十分だから、早くリタイアして自由にマイペースで働きたい。
そのように考えているサラリーマンは、意外に多いのかもしれません。
だけど、安定した収入があるうちは、退職して負うリスクは、なるべく取りたくないと考えてしまう気持ちがあることもよくわかります。
日本の企業は、60歳定年としている企業が大半です。
定年再雇用制度を使い、65歳まで働く会社員が増えてきているとは思いますが、大半の会社員は60歳という年齢を「キャリアの節目」と考えていることでしょう。
60歳を境にして、就労条件や働く意識や働き方が劇的に変わるからです。
会社員としての定年後の自分を全くイメージできなかったですバイ。^^;
最近は、「ゆる起業」という言葉も、よく聞くようになりました。
平たく言うと、「お金よりも、やりがいを求めて、無理せず働きたい」ということです。
そんな中、拙者が会社員として在職中に、本屋で手にしたのが、『定年起業を始めるならこの1冊!定年ひとり起業』著者:大杉潤という本です。
お悩みの方には、きっとこの本がヒントを与えてくれることになるでしょう。
では、ひとつずつ見ていきましょう。
定年前後のタイミングで独立起業する
発想の転換と戦略
ごくわずかの出征街道まっしぐらの人以外は、特に大企業に勤務している人は、50代になったら早く発想の転換をして後半の人生の戦略を練った方がいい。だからと言って現在の会社の仕事で手を抜くということではなく、むしろ逆であると言います。
個のスキルを磨く
会社を離れたとしても、個人の力で会社に貢献できるようなスキルを磨いたり、会社にとって必要な業務やリソースを考え抜いたりすることを真剣に意識的に行うのです。
自己課題への気づきと行動
それにより、学び直しなど自己啓発が必要なことに気づくかもしれないし、会社以外の人脈を開拓する行動を始めるかもしれないですよね。
定年までの時間が輝く
定年までの時間が、緊張感を持った輝く時間になります。
原則、自分ひとりで起業する
共同設立は揉めるケースが多い
会社員が独立する場合は不安で孤独なので、パートナーと組んで共同で会社を設立することがよくありますが、圧倒的に揉めるケースの方が多いです。経営責任は一人で担わなければ事業はうまくいかないと考えたほうが良いでしょう。
責任逃れと分け前争い
事業が順調に進まないと責任のなすり合いになります。うまく進めば進んだで、主導権を争ったり、分け前を争うことになるでしょう。
ひとりで責任を持つ
定年を節目にストレスのない楽しい働き方にシフトしたいのだから、事業は自分ひとりで責任を持つかたちで行うべきです。
初期投資は最小限にして、借金なしで始める
「武士の商法」ならぬ「会社員の商法」
退職金を投資してフランチャイズ・ビジネスをしたり、飲食店を経営したりするケースを見かけますが、成功するケースは極めて稀です。
なぜなら、それらは「武士の商法」ならぬ「会社員の商法」であり、商売はそんなに甘くありません。
コストは低く抑える
初期投資は極力抑え、毎月かかるランニングコストもなるべく抑えることが長く続ける秘訣であり、多額の仕入れや在庫を持たないことが大事です。
最大の固定費は人件費
倒産は運転資金の資金繰りがつかなくなるケースが大半で最大の固定費は人件費です。どうしても、人手が足りなくなった場合は、配偶者など家族だけにするか、そもそも事業を拡大しないようにすべきでしょう。
コンセプトは長く続けること
「定年ひとり起業」のコンセプトは、人を雇う規模まで事業を拡大しないことです。だからこそ年齢を重ねてもリスクもストレスもなく長く続けることができるのです。
プラスアルファ程度の収入(〜10万円程度)から始める
ハードルを低く設定する
月に5万円~10万円程度の収入を目指す起業であれば、会社員として様々な仕事を経験してきた人であれば誰でも無理なく目指せます。
安定して獲得し続ける
あえてハードルを低く設定しておくことで、肩に力を入れず、好きなことを仕事にして、楽しみながら働き、小さな収入でも安定して獲得し続けることが大事です。
定年ひとり起業の優位性
お金を使わない、借金をしない、人を雇わない、リスクを取らない、という原則を守り、無理のない収入レベルを目指す身の丈に合った起業が「定年ひとり起業」なのです。
それは、会社員として獲得してきた経験・知識・スキルや人脈を活用し、かつ厚生年金という終身での安定収入が約束されている優位性があるからこそ実現できると言えます。
まとめ
会社を辞めて起業するということは、端から難しいと諦めていませんでしたか?
この本の筆者が述べているように、今まで会社員として獲得してきた経験・知識・スキルや人脈をうまく活用し、厚生年金という終身での安定収入が約束されている優位性を考えれば、必ずしもハードルが高いことではない、ということを、ある程度ご理解頂けたかと思います。
とは言え、法人登記や役所への届出書類、会計のことやら、事業そのものはどうしようか?など、指南となる参考書等から全て情報収集するのも大変なことです。
設立までのノウハウを記事としてまとめましたのでご参考になれば幸いです。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました!