最近、ブロックチェーンという言葉を、少しずつですが、耳にするようになりました。
とは言っても、人口知能(AI)等と比べると、認知度はまだまだ低いかと思います。
人工知能(AI)で生活が便利になりそうなのは何となくわかるけど、ブロックチェーンで、日常生活は、どのように変わるの?そう思っている人は多いと思います。
ブロックチェーン?ちょっとわかりづらいですね。^^;
そんな中、2023年7月25日~26日、東京国際フォーラムにて「WebXカンファレンス」が開催されました。
WebXとは?
WebXは、日本最大の暗号資産・Web3メディアCoinPostが主催し、 日本国内外の主要プレイヤー、スタートアップ、企業、投資 家、政府関係者、メディア、一般来場者が一堂に会するアジ ア最大規模のグローバルカンファレンスです。
出典:WebX
コンセプトは、『web3の社会浸透』です。
「日本をアジアのWeb3中心地に位置付ける」とあります。
ブロックチェーンテクノロジーは、社会構造を劇的に変えると言われています。
でも、一般庶民からすると、???ピンときませんよね?
本記事を読むことで、ブロックチェーンの代表格ともいえるビットコインの基本的な特長を理解でき、これからの生活にどのような変化が起きるかが垣間見えてくるはずです。
ビットコインの歴史と特徴
誕生
ビットコインは、2008年10月サトシ・ナカモトという人物がネット上で論文を公開したのがきっかけです。名前は日本人ですが、現在に至るまで正体は不明です。
その論文に賛同した複数の開発者がビットコイン誕生に尽力し、2009年からビットコインの運用が始まりました。わずか、13年前のことです。
正体不明というだけでも謎めいていますが、その技術に関連した不可解なエピソードもありますよね。映画(Winny)にもなったのでお気付きの方も多いのでは?
希少性
ゴールドと同じで有限です。
発行枚数が2100万枚と決まっています。
これが、金と同様に希少性が高いと言われる所以です。
偽造不可
ゴールドは人工的に作ることが不可能です。
ビットコインも偽造することはできません。
なぜなら、ブロックチェーンという技術を使っているためです。
管理者がいない
法定通貨であれば、日本の日本銀行、米国のFRB(連邦準備制度理事会)などが、管理者です。
クレジットカードであれば、MCやVISAなどの会社がこれにあたります。
ビットコインには、管理者がいません。というより、不要なのです。
したがって、管理者を介さず直接送金できます。(例えば、AさんからBさんへ)
質問:電子マネーも仮想(実態がないから)通貨なのでは?
楽天Edyやnanacoなど、電子マネーといわれるものは誰でも日常的に使っていると思います。
これら電子マネーと何が違うかというと、ブロックチェーンという技術が実装されているか否かです。
つまり、「希少性」、「偽造不可」、「管理者がいない」という特徴の有無が大きな違いです。
この違いが理解できれば、ブロックチェーンをほぼ理解できたと言えるでしょう。(詳細は後述)
インターネットの進化
ここで、ちょっとだけインターネットの歴史を振り返ってみます。
パソコンの誕生
インターネットが普及し始めた頃は必ずパソコンが必要でした。
懐かしい~ 天下のNEC-PC98シリーズ。当時はワープロソフト(一太郎)との相乗効果で、国内では、ほぼ独占状態でした。
Web1.0(1990年代)
WWW(World Wide Web)が普及し、個人が情報発信ができるようになった時代です。
インターネットに繋ぐときは、電話をかけるように使用するときだけ接続して作業が終わったら切断する。そして、情報は読むことが主体で、画像は静止画が何とか見れるという感じです。
これは、アナログ電話回線を使用して情報をやりとりするための、音響カプラというものですね。ピ~ヒャラピ~と音がしますww
情報発信するときは、メーラーを起動して、限られた相手にだけ電子メールを送るのが精いっぱいでした。
コミュニケーションは取れるものの、双方向的なやりとりは、ほぼ出来ない時代です。
しかも、使い方が難しくて使えんとですよ。(-_-;)
Web2.0(2000年代)
次の世代(Web2.0)に移行すると、情報のやり取りが高速になり操作が簡素化されます。
これにより、情報のやり取りが、多方面から、しかも双方向で可能になります。
最も分かりやすい用途は、TwitterやLINE、FaceBookなどのSNSと言われるものです。
それからスマホの登場も社会に大きなインパクトを与えました。ここまでが現在ある世界ですね。
スマホのおかげで、私のように機械音痴でも使えるようになったのよ
余談ですが、これ以降、日本企業は完全に没落しました(-_-;)
ここで質問です。主に、あなたがスマホでやり取りしている情報は何ですか?
ほとんどの人が、メールやコメント投稿、写真の投稿、動画の配信や動画の視聴などと答えるかと思いますが、ここにブロックチェーンの技術が入り込んだらどうなるかを考えてみましょう。
Web3.0(2014年~)
Web3.0は、ブロックチェーン技術を基盤にしたインターネットのことですが、「分散型インターネット」とも呼ばれます。
例えば、今のWeb2.0の世界では、著作権を侵害している偽物で詐欺を働いたり、産地を偽装して、本物と偽って不当な利益を得たり、発信者の悪意による改ざんが不可能ではありません。
Web2.0の世界では、その情報が本物か偽物かを判断する(証明する)ことは非常に難しいのです。
電子証明書やマイナンバーカード等により、セキュリティ技術はかなり進歩してきました。
それでも、各処理ごとに証明書を添付したり、カードリーダでカードを読み込ませたりしなければならないため、面倒ですし、誰でも簡単に使える環境には程遠い状況です。
そこで、ネットワークそのものにブロックチェーン技術を実装し、そのプラットフォーム上の情報を、改ざんされたものではないという前提で送受信できるようになれば、偽りのない価値ある情報として、そのまま双方向でやり取りできるようになります。
以上のことから、仮想通貨(ビットコイン)は、分散型インターネットの先駆者とも言えるでしょう。
でも、どのようにして、偽りのないことを証明するの?という疑問が沸きますよね?
ブロックチェーンとは?
ブロックチェーンの最大の特徴は、分散型の管理形態であることです。
ビットコインの特徴に「管理者がいない」ということを前述しましたが、それを実現できる理由が、このブロックチェーン技術の分散管理にあります。
中央集権型(上図の左側)では、その管理者に、良くも悪くも全てを委任した状態で、システムが管理されることになりますが、分散管理では、第三者(複数の参加者)がそれを監視・証明します。
そのデータは本当に正しいのか?
ビットコインの場合は、この作業を、マイニング(採掘)という仕組みで実現しています。
マイニング(mining)は、直訳すると採掘です。
絵のとおり、金(ビットコイン)を掘ることを意味します。
わかりづらいので、AさんがBさんへ1ビットコインを送金した場合を例に説明します。
1.「Aさん→Bさん1BTC送金」という取引内容は、ブロックとして生成されます。
2.これらブロックは、一定数の固まりで、チェーンのように繋がっています。
3.このデータを暗号化するために、第三者がコンピュータを使って答えを導き出します。
4.第三者の中で、最も早く答えを導き出した人が、それを記録として書込みます。
5.取引は確定し、最も早く答えを導き出した人へ報酬としてビットコインが配布されます。
第三者(複数の参加者)のことは、マイナー(採掘者)と呼ばれます。
コンピュータを使って答えを導き出す作業が、マイニングです。
しかも、これらの取引履歴は、全て誰もが確認できるように公開されているのです。
この仕組みは、凄かバイ!
ただ、ビットコインのマイニングには、問題もあります。
それは、消費電力という問題です。
マイナーは、競争に勝つために大量の電力を消費しています。
また、日本のようにエネルギーコストが高い国では、利益を出すこと自体厳しいのが実情です。
まとめ
今のインターネットは、中央集権型(Web2.0)と呼ばれており、ほぼ、GAFAM (Google、Amazon、Facebook、Apple、Microsoft)と呼ばれる巨大企業による独占状態となっているのが実情です。
また、情報のやり取りが、多方面から、双方向で可能になったものの、まだまだセキュアな環境とは言い難い面が多く、利用者のリテラシーに依存してしまうという問題があります。
これに対して、ブロックチェーン技術を使ったインターネットは、分散型インターネット(Web3.0)と呼ばれており、社会構造そのものを変えてしまう可能性を秘めています。
ビットコインが誕生してから、ブロックチェーン技術は仮想通貨を中心に進化してきましたが、その応用例は、計り知れないものがあります。NFT(Non-Fungible Token:代替不可能なトークン)やDiFi(decentralized finance:分散型金融)、最近話題のメタバースなどがその応用例です。
それでも、ブロックチェーン技術はまだまだ過渡期といえるでしょう。
なぜなら、その先には「DAO」という新しい資本主義が待っているためです。
興味ある方は、こちらの記事をご覧ください。
冒頭にも紹介しましたが、「WebX」の登壇者に岸田首相も名を連ねているところから、いよいよ日本政府も本腰を入れ始めたのかもしれません?
最後まで読んで頂き、ありがとうございます!
暗号資産(仮想通貨)を購入する場合は、国内の取引所に最低でもひとつは口座開設をしておく必要があります。個人的には将来性のある通貨を多く扱っているビットポイントがお勧めです。