法人成りのメリットは、即効性のある税金や経費以外にも長期的なメリットがあります。
起業する前に、これらのことも考慮しておきましょう。
長期視点のメリット
信用を得られやすい
一般的には、個人事業主よりも会社のほうが「信用」を得られやすいといえます。
特に大企業が得意先となると、その傾向は顕著です。
「資金調達」もさることながら、「助成金」の獲得や、「求人」でも信用は役立ちます。
決算日を自由に設定できる
個人事業の決算日は12月31日と決まっていますが、法人の場合は、会社の定款に記載すれば、「自由に決算日を設定」できます。したがって、事業によって、忙しい時期をあえて外すことが可能です。
個人資産が差し押さえられない
法人格と社長の人格は、法律上は別物です。そのため、個人資産を少しでも多く守られる可能性が高いのは会社組織といえます。
資金調達が楽になる
「貸借対照表」の作成が免除されている個人事業主より、決算時に提出することが求められている会社のほうが有利といえます。なぜなら、財政状況が一堂に記載されている早見表(バランスシートとも呼ばれる)により信用度が高くなるためです。
助成金の幅が広がる
融資はお金を返さなくてはなりませんが、「返さなくてもいいお金」もあります。それが助成金です。法人のほうが、助成金の幅が広がります。それは、ものによっては、社会保険に加入(法人は強制加入)していないと利用できない助成金があるためです。
優秀な人材が集まりやすい
一般的に、優秀な人材は正社員として雇われて、安心や安定を求めるものです。
相続対策ができる
自分に万が一のことがあった場合、会社にしておいたほうが有利です。個人事業の場合は、保有している全ての財産が相続の対象となりますが、会社を保有している方が亡くなられた場合は、プライベートな財産と会社の「株式」のみが相続対象です。
事業自体の売買がしやすくなる
事業を売却するには、その事業の価値を客観的に判断することが必要になります。会社の場合は、一個人ではなく、集団としての価値を売買できるところが強みです。また、発行している株式の売買により、容易に事業自体を売買できるメリットがあります。
まとめ
法人化のメリットは、税金や経費という即効性のあるもの以外にも、信用や相続など、長期的なメリットが大きいということをご理解頂けたかと思います。
もちろん、デメリットもあります。
デメリットについては以下の記事を参考にしてください。
最後まで読んで頂き、ありがとうございます!