Flare Networkは、複数のネットワーク間でアセットのブリッジを可能にする、EVM(イーサリアム仮想マシン)互換のブロックチェーンです。
EVM(イーサリアム仮想マシン)とは?
Flare Networkは、EVM(イーサリアム仮想マシン)互換なので、スマートコントラクト機能が実装されています。
また、イーサリアムやアバランチ、カルダノなどのレイヤー 1 ブロックチェーンと、クロスチェーンブリッジにより相互取引ができることも特長です。
FLR(フレア)は、日本国内の各取引所を含む世界中のXRP保有者向けにエアドロップを実施したことでも話題になりました。
また、ユーザーがFLRをラッピングして、WFLRとして様々なDeFiプロトコルにおける担保として使用することができるトークンでもあります。
本記事は、ラップ・デリゲート?どうすればいいの?とお悩みの方々にお届けします。
FLR(フレア)トークンとは?
開発当初の名称は「Sparkトークン」でしたが、再リリースの際に「Flareトークン」へと名称変更が行われました。
FLRはネットワークにおける取引手数料の支払いやステーキングに用いられるほか、エコシステム内のガバナンストークンとしての役割も持ちます。
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FIP.01(Flare Improvement Proposal 01)投票結果
ところで、Flare Foundationから「FIP.01(Flareネットワーク改善の提案01)」と題されたFLRトークンを改善する提案が行われ、ガバナンス投票で可決されたことはご存知でしょうか?
この投票結果により、今後のFlareトークン獲得においては、Flareトークンの「ラッピングとデリゲート」と呼ばれる対応が必要となります。
つまり、ラッピングとデリゲート対応が行われなければ、当初配布の15%分以降は、追加でFlareトークンを受領することはできなくなります。
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そのまま放置していると、FLRトークンをもらえる権利を自ら放棄することになります。
FLRをラップ・デリゲートを行う方法としては、大きく分けて二つの方法があります。
- 取引所に委任する
- 個人ウォレットで委任する
本記事では、国内取引所に委任する方法と個人ウォレットでデリゲートする方法を紹介します。
国内取引所の対応
2023年2月22日現在、「Flareトークンのラッピングとデリゲート」に対する国内取引所の対応は以下のとおりとなっています。
SBI VCトレード
2月14日より、「ラップ・デリゲート代行サービス」を提供しているようです。
■FLR特別入庫概要
SBI VC Trade お知らせ/ニュース
・銘柄:フレア(FLR)
・期間:2023年2月14日(火)~終了日は未定
※終了日は決まり次第お伝えさせていただきます。
・数量:30,000FLR以上(当初100,000FLR以上から段階的に数量条件を引き下げ)
・入庫手数料:無料
・入庫反映タイミング:お客様の入庫のご確認ができ次第、FLRトークン残高システムへ反映をいたします。お申込みをいただいてから、入庫反映まではお時間をいただいておりますが、何卒ご了承ください。
ラップできる数量は、30,000FLR以上からとなっています。
GMOコイン
2023年2月22日17:10更新 フレア(FLR)の受取サービス提供および預入について
■当社でフレア(FLR)の受け取りを希望する場合
GMOコイン お知らせ
フレア(FLR)の貸暗号資産ベーシックにお申し込みいただくことで、今後付与されるフレア(FLR)を受け取ることが可能です。
2023年3月1日(水)定期メンテナンス後より、会員ページ-【貸暗号資産】-【ベーシック】にて「FLR」の募集を開始いたしますので、初回の貸出開始日までにお申し込みいただきますようお願いいたします。
なお、初回の貸出開始日以降であってもお申し込みいただくことは可能ですが、その場合にお受け取りいただけるフレア(FLR)は、次回の貸出開始日以降に付与されるものに限られますので、ご注意ください。
※初回の貸出開始日、貸出の手順は、後日改めてご案内いたします。
取引所内の既存サービス(貸暗号資産ベーシック)で対応
bitFlyer
サービス提供時期は2023年上半期中を目指しているとのことです。
当社ではお客様がお持ちのFLRについてお借りした上で、WFLRに変換し、WFLRをデリゲートして受領したFLRをお客様にお渡しするサービスを提供する予定で現在準備しています。
提供時期については、2023年上半期中を目指していますが、提供時期がこれより遅れる可能性もございます。当該サービス提供開始までの間にお客様がFLRのラップ及びデリゲートを行うためには、以下「FLRのラップ・デリゲートのご案内」でご案内する通り、bitFlyerから外部ウォレットへFLRを送付して頂く必要がございます。
bitFlyer bitFlyer Blog
BITPOINT
2023年2月16日から代行サービスの申込みが開始されていますが、第1回募集は締め切られました。
FLR(フレア)の貸して増やす募集へ申込
■ 第1回募集
申込期間:2023年2月16日16:00~2023年2月20日15:59
BITPOINT お知らせ
貸出期間:2023年2月20日16:00~2023年3月22日15:59
貸借料率:0%
再貸出 :あり
その他 :本サービスで当社が得たFLR報酬を貸出数量に応じて配布いたします。
第2回募集以降に申し込むことでラップ・デリゲートは可能です。但し、申込みが遅れれば遅れるほど報酬は減ることになります。
ここまでは、取引所の代行サービスを使ってラップおよびデリゲートを行うというものです。
取引所に預けるだけなので楽ではありますが、良くも悪くも全てが取引所依存となるところがデメリットでもあります。
個人ウォレットでラップ・デリゲートを行う
2020年12月12日のスナップショット(権利確定日時)を個人ウォレットで行った方であれば、ラップ・デリゲートも個人ウォレットで実施する方は多いかと思います。
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思ったより簡単ですバイ ^^;
本記事では、MetaMaskを使った手順について説明します。
MetaMaskのインストール
PC版MetaMask(メタマスク)をインストールするには、以下の3ステップです。
- MetaMask拡張機能をインストールする
- ウォレットを作成する
- バックアップフレーズ(シードフレーズ)を保管する
順を追って説明します。
MetaMask拡張機能をインストールする
公式サイト(https://metamask.io)へアクセスして、右上の「Download」をクリック
MetaMaskの公式サイトには、フィッシングサイトが存在します。URLが https://metamask.io
であることを必ず確認するようにしてください。
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「Chrome」が選択されていることを確認して「Install MetaMask for Chrome」をクリック
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Chromeウェブストアに遷移したら、「Chromeに追加」をクリックしてMetaMaskの拡張機能をインストールします。
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ウォレットを作成する
拡張機能が追加されると、以下のように「MetaMaskにようこそ」と表示されますので、「開始」をクリックして、MetaMaskをセットアップしましょう。
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今回はじめてMetaMaskをインストールしていることが前提なので、右の「ウォレットの作成」をクリックします。
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次の画面では、「同意します」をクリックします。
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次に、パスワードを設定する画面が表示されるで任意の8文字以上で設定します。
MetaMaskは財布にあたるものなので、安全のためにも強固なパスワードにしておきましょう。
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「利用規約を読んで同意しました」にチェック、「作成」をクリックして次に進みましょう。
バックアップフレーズ(シードフレーズ)を保管する
パスワードを設定すると、Secret Recovery Phraseの確認画面に進みます。
シークレットリカバリーフレーズの重要性や取り扱いの注意点が表示されますので、確認して「次へ」をクリックする。
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上記画面が表示されますので、鍵のマークをクリックしてシークレットリカバリーフレーズを表示させます。
以下のように表示されたフレーズを、表示された順番で選択して「確認」をクリックします。
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シークレットリカバリーフレーズの扱いには細心の注意が必要です。
シークレットリカバリーフレーズが正常に入力できたら「おめでとうございます」と表示されるので、「すべて完了」をクリックしてウォレットの作成は完了です!
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お疲れさまでした!このあとラップ&デリゲートです。あと少し頑張りましょう。
MetaMaskでラップ・デリゲートする
本記事では、Flareが提供しているFlarePortalというサイトを使った手順について説明します。
委任手順は以下の4ステップです。
順を追って説明します。
FlarePortalにアクセス
PCの場合、メタマスクが使用できるブラウザからアクセスします。
スマホアプリの場合は、メタマスクのブラウザからFlarePortalへアクセスします。
ネットワークがFlareになっていることを確認した上で、「Connect to Wallet」ボタンでウォレットを接続します。
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ウォレットを選択する画面が表示されたらMetaMaskを選択し、パスワードを入力してMetaMaskに接続します。
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接続が成功してFlarePortalへログインできると、ウォレット内のFLRやWFLR残高、委任状態などが確認できます。
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FLRをラップしてWFLRにする
FLRをWFLRにすることを「ラップ(Wrap)する」と言います。
WFLRは「ラップドトークン(WrappedToken)」と呼ばれる形式になります。
WFLRにラップされたことで、デリゲートやDefiでの運用、ガバナンス投票などにトークンを用いることができるようになります。
FLR残高の右側にある「Wrap」をクリックすると、WFLRする量を求められるのでラップ量を入力します。この時の注意点として、トランザクション手数料はFLRで支払う必要があるため、全てのFLRはラップせずに、5~10FLR程度は残しておきます。
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ラップが正常に実行されると、指定したラップ量が「FLR balance」から「WFLR balance」へ移動します。
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これで、ラップは完了です。
ちなみに「Unwrap」は、ラップ済みのWFLRを解除してFLRに戻すときに使用します。
FLRをデリゲート(委任)する
デリゲートは、委託先を選んで「Delegate」ボタンをクリックするだけです。
プルダウンから希望のプロバイダーを選択し、それぞれウォレット残高の何%を委任するかを指定します。
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委任先のプロバイダーは、最大2つまで選ぶことができます。委任先を1つだけにする場合はMainのみ設定すれば問題ありません。
トランザクション毎にガス代が請求されますが、0.0??FLR程度で1円にも満たない少額です。
最後にsubmitを押してトランザクションを承認します。
委任先を決めるときに便利なのがランキングサイトです。プロバイダー名、アドレス、VotePower、RewardRate、Feeなどの情報を一覧で確認することができます。
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これでデリゲートは完了です!お疲れさまでした。
まとめ
本記事では、FLRトークンをラップ・デリゲートする方法として、国内取引所に預けるケースと、個人ウォレットで行う方法について紹介しました。
国内取引所に預ける場合は、各社でサービス内容にバラツキがあるため、現時点で報酬の最大化を判断するのは容易ではありませんが、都度rewordsを請求する必要が無いなど、面倒な作業から解放されるメリットがあるのは確かです。
口座開設はこちら↓
個人ウォレットで運用する場合、定期的にアクセスしてrewords請求を行う必要はありますが、報酬の最大化を最優先で考えるのであれば、個人ウォレットを選択するのがよいでしょう。
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最後まで読んで頂き、ありがとうございました!