「60歳からの仕事」を想定したシニア起業は「生きる希望」を持つことでもあります。
なぜなら「頑張る」ことの動機付けが明確になるからです。
但し、「がむしゃら」にやればいいというものでもありません。
マイペースに「ゆるっと」起業することが大事なんだと思います。とにかく無理しないことです。
シニア起業は絶対に失敗は許されないのです。
本記事は、以下に挙げたメリットとデメリットを理解した上で、どの会社形態がシニア起業と相性が良いかを導き出せる構成としています。
- 税金のメリット
- 経費のメリット
- 長期視点のメリット
- デメリット
では、順を追って説明します。
税金のメリット
最初に税金面でのメリットからみていきましょう。
経費のメリット
長期視点のメリット
法人成りするメリットは以上です。次はデメリットです。
デメリット
会社の設立について
会社にもいろいろある
現行の会社法で認められている法人の設立形態は、「株式会社」「合同会社」「合資会社」「合名会社」の4つです。「有限会社」に関しては、平成18年の会社法改正以後、設立ができなくなりました。
会社法の改正後に、新たな設立形態として制定されたのが「合同会社(LLC)」です。まだ馴染みは薄いですが、この会社、実はメリットが多いのです。
資本金は1円から可、出資者の責任は株式と同じく「有限責任」、取締役(業務執行社員)も1名からでよく、株式会社に遜色ない会社を構成することができます。また、役員の任期がないので、任期ごとの改選による登記費用が発生しません。さらに、設立時に必要な定款を公証役場で認証(約9万円)してもらうことが原則不要であることも特徴です。
株式会社 | 合同会社 | 合資会社 | 合名会社 | |
資本金の額 | 1円~ | 1円~ | 任意 | 任意 |
出資者の責任 | 有限責任 | 有限責任 | 無限責任・有限責任 | 無限責任 |
社会的認知度 | ◎ | △ | 〇 | 〇 |
住民税均等割 | あり | あり | あり | あり |
役員の数 | 1名~ | 1名~ | 2名~ | 2名~ |
役員の任期 | 最長10年 | 期限なし | 期限なし | 期限なし |
定款認証費用 | 約9万円 | 不要(0円) | 不要(0円) | 不要(0円) |
登記費用 | 15万円~ | 6万円~ | 6万円 | 6万円 |
役員変更登記費用 | 1万円~ | 1万円~ | 1万円~ | 1万円~ |
住所変更登記費用 | 3万円~ | 3万円~ | 3万円~ | 3万円~ |
増資登記費用 | 3万円~ | 3万円~ | 不要(0円) | 不要(0円) |
合同会社の特長は、出資者の責任は株式会社と同じ「有限責任」であること。役員任期は期限なし。登記費用は安い!ということです。但し、社会的認知度はまだまだ高いとは言えないため、業種によっては株式会社を選択するほうが合理的かもしれません。
会社が作りやすくなった
会社法改正以前は、株式会社の資本金は最低1000万円で、有限会社の資本金は300万円でした。そのため、小さな会社を作るときは、有限会社で始めることが多かったのです。
役員が1名でもOKというのも有限会社のメリットでした。取締役を3名、監査役を1名設定する必要があった株式会社に比べて、簡単に設立できるのが有限会社の特徴でした。
会社法改正後は、「株式会社」「合同会社」「合資会社」「合名会社」の4つのみになり、有限会社での設立が不可能になったのですが、そんな有限会社のメリットを引き継ぐかたちで、株式会社で設立するハードルが低くなったと言えます。
まとめ
作ったあとで、「こんなはずじゃなかったのに、、」とならないためにも、法人化するメリットとデメリットは、会社を作る前に理解しておきたいものです。
法人化したほうが、節税という観点で自由度が広がることは間違いないと言えますが、手続き等の面倒さや、それなりのコストがかかってくることは、十分に認識しておく必要があります。
どんな形態であれ、何のために起業するのか?しっかりとした理念を持ち、やりがいのある事業を継続していくことを優先させれば、「こんなはずじゃなかったのに、、」とはならないはずです。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました!